<神田慶一の第9作目となる新作が新国立劇場に初登場!>
神田慶一(国立オペラ・カンパニー 青いサカナ団芸術監督)
今現在、青いサカナ団は日本国内で最も新作を発表する頻度の多いオペラ団体の1つに挙げられています。特に神田慶一が作曲のみならず原作/脚本/指揮/演出を傍若無人に行うようになった2001年以降、時が満ちたのか、ただの偶然か、作品の評価が高まり、03年の『僕は夢を見た、こんな満開の桜の樹の下で』では佐川吉男音楽賞を受賞、04年の『あさくさ天使』は東京都の江戸開府400年記念事業として上演されました。西欧の著名なオペラ作品の上演がメインである日本オペラ界において、オリジナルを発表する事で輝きを放ってきた青いサカナ団が今回発表する新作がこの『アゲハの恋』です。才能は溢れる程あるものの社会と上手く付き合えないギタリストがある日、蝶を助けた事でアゲハと名乗る美しい女の子と出会い・・・と、まるで「鶴の恩返し」か「浦島太郎」の様な導入ですが、青いサカナ団特有の現代社会への批判や刹那的なロマンティシズムは健在です。今までの作品で青いサカナ団に注目して頂いている方はもちろんの事、今まで「創作オペラなんて」と遠慮なさっていた方はこの機会に新時代の音楽の息吹に立ち会って頂きたいと思います。オペラは過去の遺産だ、と決めつけずに、21世紀の新たな芸術の感動を目撃しに、是非!劇場まで足をお運び下さい。そしてアゲハの唄に耳を、心を傾けてみて下さい。